TOP演目五郎の王子

天神地祇 火の神 大国主の神 事代主の神 芝鬼人 薙刀舞
五郎の王子 黄泉醜女 天の班駒 天の岩戸 天孫降臨 八俣大蛇


(ごろうのおうじ)
五郎の王子

【登場神】
春青大王(しゅんぜいだいおう:東方兄太郎)
夏赤大王(かせきだいおう:南方次郎)
秋白大王(しゅうはくだいおう:西方三郎)
冬黒大王(とうこくだいおう:北方四郎)
埴安大王(はにやすだいおう:五郎)
文點(もんぜん)
 日本書紀による神代七代の最初の神、国常立王(こくしょうりゅうおう)の4人の王子の所へ、四神達の弟、五郎の王子の使いと名乗る者が現れ、4人の王子達が、春夏秋冬の四季、東西南北の四方を占領し、年中360日を所領として第五王子には閏月/うるうづきと言えども所領とすることができないので所領を分けて欲しいと交渉に来るが、四神たちは、第五の王子が居ることなど知らないと相手にしない。そこで五郎の王子を連れて来るが四神達は、五倫の道、五行の運行、四節の経過、四苦の存在など長々と論じ、天下はすべて四神の王土であると強調する。五郎の王子は怒り、それぞれ五神とも軍勢を率いて合戦となる。そこへ天の神の使いの老人「文點」が登場し、五神達に神勅を下し、領地を分割して、仲裁をし、国土が豊かになる。
 農民の知識、哲学、倫理観を集大成したもので、天文、暦数の説明、陰陽五行説からくる、世界観、倫理道徳の教訓、神道、儒教、仏教の哲理までが混然として交じり、おどろくほどよく整理されている。